猫も大興奮する!アクティブな食餌の工夫と効果とは?

動物園での飼育環境の概念でもある環境エンリッチメントと呼ばれる言葉を聞いた事がありますか?環境を豊かにすると言う意味なのですが、動物を飼育するにあたり、ストレスなく動物が幸せに過ごせる為にする方策の事を言います。

動物を人間の手によって飼育すると、本来の動物の生活とはかけ離れた環境になってしまうのは当然です。いかにその環境を動物に合わせて豊かにするかと言う事なのですが、野生動物の飼育の難しさとは比べ物にはなりませんが、猫であっても、この考え方はとても大切だと思うのです。

例えば、猫が病気になったとします。ストレスの無い環境作りを考えてあげて下さいと、獣医から言われたとします。では、そのストレスの無い環境とはどんな物なのでしょうか?

その時に、飼い主として考えられるのは、住環境や餌の内容を整える事だけしか思い浮かばないかもしれません。しかし、安全で十分な食事さえ与えられていれば、ストレスが無いとは言えないのです。

猫は元々狩猟動物ですので、十分な食事を与えてもらっているだけでは、実は退屈であり運動不足になってしまうのです。野生では獲物を求めて捕食活動に時間を費やします。

一見、過酷である様に見えても、獲物を捉えた満足感と達成感は猫の本能を満たしてくれる重要な経験なのです。では?飼い猫の狩猟本能を満たす食事の与え方とはどんな物なのでしょうか?環境エンリッチメントの一つとして食餌について考えてみようと思います。

猫が満足する食餌の方法として、先ずは工夫しないと食べれない環境作りをします。ちょっと可哀そうな感じもしますが、本能を満たす事を思えば仕方ありません。

猫自身が頭と体を使って、工夫し餌を探し、どうやったら、食べれるのか?好奇心をそそり、一生懸命にさせる事で、獲物を捕るという刺激を補い満足させるのです。つまり!アクティブな食餌方法ですね。

では、その方法をご紹介しましょう!まず、簡単に言えば食べにくいお皿にするだけでも違います。転がさないと中身が出てこない様に、カップにドライフードを入れたりするだけでも良いのです。

また、飼い主が留守の時に、猫が探して食べれる様に、餌を隠しておくのも良いでしょう。袋に忍ばせたり、思いもかけない場所に餌があるだけで、猫は喜びます。

また、少量を飼い主が直にあげるのも猫にとっては満足度が高いのです。コミュニケーションも高まりますよ。我が家の猫はドライフードのカリカリを一個ずつおねだりしてきたものです。自らアクティブな食餌を工夫していたと思うと可愛いものです。

また、市販でもファンボードと言って猫が工夫しないと餌を取れない様な仕掛けのボードや転がすと餌が出て来るボールなどが売られています。

この様な道具をパズルフィーダーと呼び、飼い主さんが手作りをしてあげる事も可能です。ペットボトルに餌が出る様に穴を開けて転がして見せるだけでも、猫は見て覚え、興味を持つでしょう。

人間からして見れば、こんな事で満足するのか?と思いがちですが、自分で工夫して得たご飯は猫にとっても格別なのです。猫がいかに興味を持ってくれるか、飼い主と猫との知恵比べですが、ぜひ実践してその後の猫の様子を観察して見て下さい。

ただ、お皿に餌を入れておくだけとは全然違います。また、ねだるまで餌を与えない飼い主さんもいます。猫が本当にお腹が空いた事をアピールするまであげないのです。一見過酷なルールですが、猫本来の健康と本能を満たす大事な要素だと思います。

猫の本能を十分満たす、アクティブな食餌をぜひ実践して見て下さいね。お留守番の時など、充実した時間を猫も過ごせて満足出来る事でしょう。