猫のおしっこ観察は大切な健康のバロメーター

猫のおしっこはとても、濃くニオイがきついのは知っていますか?体臭はほとんど無いのに、おしっこは犬に比べるとビックリするほどキツイのです。

何度か触れていますが、猫の祖先は砂漠で生活していました。水分をあまり摂らなくても大丈夫な体の構造をしています。つまり、体内からあまり水分を出さない様にする為にも、おしっこの濃度が高いのです。

ですので、猫の健康を知る上で、このおしっこの観察は無くてはならないものなのです。おしっこが出ているから大丈夫ではなく、どんなおしっこが出ているか?どんな様子か?回数は?注意深く観察する事が大切です。

では、このおしっこについて、もっと詳しく調べてみましょう。どんなおしっこが安心で、危険なのか知ると共に、尿検査の方法など、学んでいきましょう。

まず、安心なおしっことはどんなものでしょうか?濃いおしっこが通常と説明した通り、混じりけのない、黄色くニオイが強いおしっこが安心なおしっこです。

では、反対に危険なおしっこについて調べてみましょう。濃いおしっこが通常と言いましたが、色が濃過ぎるのは危険です。オレンジ色に近いような濃い色はビリルビン尿と言い、肝疾患や貧血、膀胱炎の疑いがあります。

また、血尿なども膀胱炎や尿結石症など膀胱や尿道が傷ついている可能性があります。猫砂の種類によっては発見しづらい場合があるので、注意が必要です。

逆に、おしっこの色が極端に薄いのも問題があります。水の様に色が薄く、強いニオイもない場合は、慢性腎不全や糖尿病などの疑いがあります。

本来おしっこで出さなくてはならない、老廃物を排出できない状態になっているのです。普段より沢山水を飲むようになったり、おしっこの量や回数が明らかに多くなった場合は注意しましょう。

おしっこは量が多くても少なくても、ニオイがあっても、なくてもダメな事が分かったと思います。膀胱炎などは尿量が極端に減ります。おしっこが一日中出ないとなると尿毒症と言う、命に関わる病気にもなります。

では、おしっこ自体の観察を通して、猫がトイレで見せる様子に関してもチェックしていきましょう。まず、極端にトイレ時間が長い場合はおしっこが出ていない可能性があります。

また、何度もトイレに行く様なら、膀胱炎や尿道閉塞などが考えられるでしょう。健康な普段から1日に何回位トイレに行っているか確認しておく事も必要です。

更に、トイレと違う場所でおしっこをしてしまう事があれば、トイレの汚れがないか調べましょう。汚れなどに問題が無ければ、排泄のコントロールが出来ていない可能性があります。

これらの行為は明らかに何かの危険サインですので、早急に病院へ連れて行きましょう。飼い主が気が付いた頃にはだいぶ症状が進行している事もあり得ます。

猫のおしっこの病気はたった一日で命を落としかねない危険な病気です。こんな事にならない為にも、健康な普段から、尿検査をしておくのも良いでしょう。

尿検査と言うと、難しく感じるかもしれませんが、トイレに工夫をすれば採取する事も可能です。二層式にしてシーツなどに染み込ませphチェックなども出来ます。

猫の理想的なphは6.2~6.6程です。強い酸性やアルカリ性に傾くと尿結石が出来やすくなります。また、最近では猫砂で酸性やアルカリ性を調べられる商品もありますので、試してみるのも良いでしょう。

健康な普段の内から、猫のおしっこの量や色やニオイなどを観察する事が一番望ましく、少しでも異常を感じたら、ぜひ迷う事なく病院へ連れて行ってあげて下さいね。