狩りのお土産は飼い主への貢ぎ物か?猫の気持ちを探ろう

猫はネズミを退治する為に家畜化されたのが始まりとされている事から、猫はネズミが好きだと言うイメージが定着しています。

猫のおもちゃの定番はネズミの形をした物が多いですよね。漫画や物語にも、猫とネズミは合わせて登場する事が多いです。では猫は本当にネズミが好きなのでしょうか?

実は、猫にとってはネズミは獲物の中の一つに過ぎず、猫が捕まえやすい、小さくて、素早い動きがあるものならばネズミに限らず、何でも反応して捕まえようとしてしまいます。

つまり、獲物の対象になる物は、大きさとその動きが重要なので、自分よりも大きな動物や、攻撃してくるものには最初から襲いかかりはしません。

この事から、猫の格好の獲物となる動物はネズミや小鳥や虫が対象となるのですね。小さくて、素早く動くこれらの動物は猫の狩猟本能を満たしてくれます。

外を自由に行き来する猫は、ネズミや小鳥や虫を追いかけて、時には飼い主の元にお土産に持って帰ってくる事があります。瀕死の状態の獲物に驚いた飼い主もいる事でしょう。

この様な状態で運ばれたお土産は、飼い主にとってはとても迷惑である事は間違いありません。この狩りのお土産に関しては、様々な憶測が考えられます。

一体、飼い猫はどういうつもりで、飼い主の元に獲物を持ってくるのでしょうか?一説によると、貢ぎ物かもしれない?と言う人もいますし、猫の恩返し?などと、おとぎ話の様に考えて楽しむ事もあるでしょう。

しかし、瀕死の状態でこの様な獲物を目の当たりにしたら、大概の飼い主はびっくりするものです。そして、ネズミや小鳥の場合は瀕死と言う状態が多い事にも、何かしらの秘密が隠されているのではないでしょうか?

実は、飼い主に狩りの仕方を教えているとも言われています。なんで?と思うものですが、狩りをしない飼い主にその狩りの仕方をみせようと教育していると言うのです。

つまり、瀕死の状態なのは、とどめを刺しなさいと言う事らしいのです。子猫に狩りを教える時にも同じ事をします。もしかしたら、飼い主の事を子供扱いしているのでしょうか?

この様な行動を最も多くとるのは、実は雌猫に多いそうです。特に子育て中の雌猫に多く、また狩りの成功率も高いと言うのです。やはり、子猫の教育上、その様な本能が高く働くのでしょうか?

また、違う説と言えば、飼い猫はそもそも、十分な餌を飼い主から貰っているので、お腹が空いて狩りをする訳ではありません。

小さく、素早く動く獲物には、狩猟本能からどうしても、飛びかからずにはいられないのでしょう。獲物を餌として認識していない猫ならば、その場に放置してしまうパターンと自分のテリトリー内に持ち帰る、いわゆるお土産とする猫に分けられるみたいです。

お土産にして、後で遊ぼうと放っておいて、忘れてしまい、置き去りになった獲物を見て飼い主がビックリ!なんて場面が往々にして想像出来ます。

しとめた獲物をもて遊び、瀕死の状態で放っておかれては、ただただビックリするだけですね。しかし、猫にしてみれば、全ては本能とその環境において、とっている行動に過ぎないのです。

獲物をくわえて持ってきたら、怒らずに、褒めてあげる心の余裕を持ちたいですね。動揺せず、慌てずに、猫の気持ちも理解してあげて下さいね。

猫は決して褒められたいとか、尊敬されたいと思う動物ではありません。ただただ、狩猟本能が働き、つい獲物を追いかけてしまうだけなのでしょうから。