猫の耳を観察してみよう!耳は口ほどに物を言うのだ

猫を呼んでも、しらんふり!なんて誰にも経験がある事でしょう。聞こえて無いのかな?しかし、何度呼んでも全然振り向いてくれない!返事しなくても良いから、せめてリアクションが欲しい!と思った事はありませんか?

そんな時に、耳を観察して見て下さい!耳だけこちらを向いていたりしませんか?ちゃんと聞こえていて、耳だけこちらに傾けて、聞こうとしているのです。

また、しっぽなんかパタパタと振っていたら、ちゃんと分かってますよ~と猫なりのお返事なのです。人間からしたら、なんと言う!ずぼらなリアクションだと思ってしまいますが、それが猫なのです。

猫の聴力は、ずば抜けています。音の聞こえる範囲が人間の反応限界で言うと、20000ヘルツ位なのに対して、猫は実験によると最大で100000ヘルツを記録したそうです。ちなみに犬でも最大で65000ヘルツ位なので、いかに優れているか分かりますね。

また、音源の位置や距離も正確に突き止める事が出来ます。何かに反響して出た音でさえも、音源を突き止めるスピードや正確さは人間や犬を遥かに超える能力です。

猫は視力が悪い分、この聴力を最大限に生かして、獲物を捕り暮らして来たのでしょう。獲物がどこに隠れているか、すばやく聞きわけていたのでしょうね。アリが歩く音、蜘蛛が動く音も聞こえるそうですよ。

そんな、素晴らしい聴力を持つ耳ですが、実はこの耳をじっくり観察してみると、猫の心の動きが手に取る様に分かるのです。耳は口ほどに語ってしまいます。

では、猫の耳をじっくり観察してみましょう!猫の耳は左右それぞれ別の方向に動かす事が出来ます。巧みにその音を聞き取り、感じた気持ちをまた耳で表現してしまうのです。

通常、リラックスしている状態であれば、耳は前方を向いています。逆に耳が少し伏せている様子であったら、疑惑や不安がある証拠です。

また、怒りや恐怖が強い時は、耳を伏せて思い切り、後ろに引いています。そんな時は目も三角になって、牙も剥いて、シャーシャー威嚇しているので、耳だけ見ずとも、怒っているのが丸分かりなんですけどね。

そして、耳は沢山の筋肉から成り立っているので、微妙な動きが出来ます。ピクピクと痙攣させている様な動きが見られた場合は、欲求不満傾向にあるでしょう。

猫は寝ていても、このパラボラアンテナの様な耳を巧みに動かして、その音源を突き止め、それが何なのか、判断します。獲物なのか、大好きな飼い主の帰宅なのか?聞き取るのです。

何も見えない、天井の隅をジッと見つめて威嚇している時は私達に見えない様な小さな虫を見つけているのかもしれません。また、帰宅すると、ずっと待っていたかの様に、既に玄関先に来ていたと言う経験も多いのではないでしょうか?

数メートル先の飼い主の足音を巧みに聞き取っているのではないでしょうか、また、猫に隠れて、そっと缶詰を開けようと試みてもダッシュで駆けよられた経験はありませんか?

これだけ、耳が良い事が分かれば、納得ですよね。猫に隠れて音を出さない様に何かをするには不可能な様です。しかし、猫と言う動物は呼んでも来ないですし、気ままなものです。

私は愛猫を呼びよせる時は、茶碗の音を利用していました。ほぼ、100%に近い確率で呼びよせる事が出来ました。居候、茶碗の音で目を覚ますと言う所でしょうか。

こんなに素晴らしい聴力を何かに生かせない物かと思ってしまいますが、そこは猫の性格上、犬の様に人の為に何かするなんて思ってもみない事でしょうね。