夜中に突然の発作が起きたら!夜間救急病院の利用の仕方

もしも、大事なペットが夜中に具合が悪くなったら、どんな対応をしたら良いのでしょうか?人間であれば、救急車を呼んで、救急病院に搬送などが出来ますが、ペットの場合について考えてみたいと思います。

普段は、かかりつけの動物病院でお世話になっていたとしても、夜中の診療に応じてくれる動物病院はまだそんなに多くはないと思います。

実は全国には、夜間専門に対応してくれる、夜間救急動物病院があるのです。その地域の獣医師会が発起人となり運営されている所がほとんどで、普段のかかりつけ医の代わりに、夜間の救急の対応をしている病院です。

万が一の時の為に、普段から近くに対応してもらえる夜間救急動物病院の場所と夜間の診療時間などを事前に調べておくことをお勧めします。

救急時には冷静に判断が出来ない事もありますし、今はインターネットなどですぐに情報を集められます。自宅から一番近い場所の病院をぜひ事前にチェックしておきましょう。

この夜間動物救急病院の利用のシステムは病院によっても多少の違いはありますが、だいたいの共通の流れを説明しましょう。

あくまでも、夜間救急の対応なので、一時的な診察になります。その後はかかりつけ医などに引き継がれますので、そこの病院にずっとお世話になる訳ではありません。

訪れる場合は事前に一度必ず、電話で確認と予約をとってから連れて行きます。その際に持参をお願いされる主な物は、以下の事が多いので頭に入れておきましょう。

まず、かかりつけ医があればその診察券、処方薬、検査データ。下痢や嘔吐があった場合は便や吐物。誤飲や誤食が原因だと考えられる場合はその物の成分。また普段から食べている餌の品名や内容などです。

緊急の時には慌ててしまい、冷静に思いだせない事も多いと思いますので、普段から手帳などに記しておく事が必要かもしれません。特に持病を抱えている猫なら尚更です。

また、緊急対応である為に色々な検査をしなければならず、初診料も含め検査費やその治療費を含めると、思いの他、高額な治療費になる事が考えられます。病院によってはクレジットカードの持参も促されます。

また、高額な治療費の事を考えると冷静にどんな処置が今一番必要であるか、医師としっかりと確認した上で治療を依頼して下さい。

猫にも飼い主にも大きな負担になり兼ねませんので、一気に色々な検査や治療を勧められた時には冷静に判断できる様にしたいものです。

私も、夜中に愛猫の突然の発作にこの夜間救急動物病院を利用した事がありました。事前に調べていたので、病院まではスムーズでしたが、やはり高額な治療費に腰を抜かしそうになりました。

医師に、沢山の検査は猫にも負担ですし、高額な医療費は飼い主にも負担なので、今一番必要と思われる検査のみにして下さいとお願いしました。

幸いこの時は大事に至らずに済みました。診察を終えた次の日はその検査データを持ってかかりつけ医に報告に行き、これからの診察方針を決めました。

今、思うとこの夜間救急動物病院があって本当に良かったと思いました。ペットの命を預かる事は本当に責任が重い事です。

普段から十分な観察やケアを心がけていても、相手は物言えぬ動物です。病院に連れて行く事や治療をする事も、もしかしたら人間のエゴなのかもしれません。

猫にとってはとても迷惑な話なのかもしれませんが、それぞれの考え方で、飼い主として出来る範囲の事をすれば良いと思います。

夜間救急動物病院は飼い主の心強い味方となってくれますが、最終的な判断はやはり飼い主に託されているのですから。

猫がニオイを嗅いだ後に口が開いちゃうのはなぜなのか?

クンクンと飼い主の脱いだ靴下を熱心に嗅いでいたと思ったら、口が半開きになり、もの凄く臭い顔してる猫を見た事ありませんか?

靴下だけじゃなくて、足のニオイや、自分のお尻のニオイや、はたまた絨毯やタバコなど、ニオイを嗅いだ瞬間に口を開けて、いかにも、臭いと言わんばかりの表情はなんとも可愛いと言うか愛嬌たっぷりなのです。

あれってホントに臭いから、口が開いて間抜けな顔になるのでしょうか?その真偽を猫に確かめる術はないので、ちょっと真剣に調べてみました!

その現象にはどうやら、名前が付いているようで、フレーメン反応と呼ばれるそうです。猫や馬などの哺乳動物に起こる反応で、ニオイに反応して唇を引き上げてしまう生理現象でした。

馬が良く歯を剥き出しにして笑っている様な姿もこのフレーメン反応だそうです。あまりに滑稽な表情なので猫同様にインパクトがありますね。

では、なぜそんな事が起こるのでしょうか?どうやらフェロモンを嗅ぎ分ける器官が口の中に存在し、より多くのニオイを取り込む為らしいのです。

その器官は、口の中の上壁部、前歯の付け根辺りに、小さな穴が2つありその嗅覚器官をヤコブソン器官と呼び、口を開ける事でより感知しやすくしているようです。

食べ物のニオイを嗅ぐ為ではなく、フェロモンの感知の為で、ある種のニオイに対してのみ反応するそうですが、それらはまだ深く解明されていないそうです。

哺乳動物には多く見られるこの、ヤコブソン器官ですが、人間にはあるかと言うと、退化してしまい無くなってしまった器官のようです。

猫にしても、反応する頻度も個体もどうやらバラバラの様で、雌猫より雄猫の方が反応が高いとも言われていますし、謎の部分が多い反応ですね。

どうやら、猫も本当に臭いからあんな顔をしてしまう訳ではない事が解りましたね。生理現象とあっては仕方の無い事ですし、解明されていない反応であっても、何かしらの意味が必ずあるのではないでしょうか?

通常、フェロモンとは私達人間も嗅ぎ分けられない無臭のニオイなのですが、猫には私達が感知できないフェロモンを出しているらしいのです。

それは、お尻の分泌腺や顔の周辺や尻尾の辺り、肉球などからそのフェロモンを出して自分の縄張りや愛着のあるものにニオイ付けをしていると言われます。

そう言われれば、飼い主の足に擦り寄ったり、お気に入りの場所に身体や頭や尻尾などを擦り付けているのを度々見かけますね。これは猫のマーキングと呼ばれていますので、まさしくフェロモンを擦り付けているのかもしれません!

また、犬よりも猫にこのフレーメン行動が多い事も分かっているそうです。猫はあまり他とコミュニケーションをとらない単独生活者であるので、ニオイで相手を認識する為に、この第二の嗅覚器官を良く使っている様です。

フェロモンを嗅ぎ分けるのですから、発情しているか、パートナーにふさわしいか?そんな事を嗅ぎ分けて、他者とコミュニケーションを取っているのかもしれませんね。

このフレーメン反応は生きる上で大事な現象なのかもしれません。無意識ではあれど、ニオイを感じ分け、相手を認識し、必要な情報を脳に送り、生命活動の一端を確実に担っている訳ですね。

しかし、靴下だけは謎ですね。もしかしたら人間の足のニオイが猫のフェロモンに近いニオイなのかもしれないですね?そう思ったら、フェロモンとはどんなニオイなのでしょうか?嗅ぎたい様な嗅ぎたくない様な?複雑な気持ちですね?

猫がフレーメン反応をしたら、すかさずその対象を観察してみて下さいね。あなたもフェロモンを嗅ぎ分ける力が身に着くかもしれないですよ?

猫にしつけは必要なのか?果たして可能ですか?

猫は例え躾けられずとも、決して猫によって人間が躾けられる事の無い様にしなければなりません!それ位、猫って言う動物は巧みにその可愛らしさを利用して人間を召使の様にあしらう事が上手な動物なのです。

早朝に猫が餌をねだり、飼い主の方が起こされているなんて事はありませんか?それは、もうすでに猫によって操作されている証拠なのです。

猫はとても賢い動物で、どうやったら生きて行く為に必要な物を得られるか、なおかつ快適で安全であるかと言う事を見極めて学習し得とく出来るのです。

ですので、こうして行動してみたら成功した!と言う機会を与えてしまえば、次から必ずまた同じ様に要求してきます。その根競べに猫が勝つか人間が勝つかでどちらが躾けているのかが決まるのではないでしょうか。

そもそも、猫は犬に比べて社会性を必要としない性質で、単独行動によって生きる術を得ています。よって、リーダーに従う事や仲間との協調性の必要性がなければ、気に入られたいとか認められたいと言う願望がありません。

なので、良い事をして飼い主に気に入られたいとは思っていないでしょう。好きな時に甘えて遊んで貰えてご飯が貰えれば、それで良いのです。

ですので、その様な意識を持たせて、躾けをする犬とは全然タイプが違うので、そもそもの躾けに対する考え方を変えないと無理の様な気がします。

決して利口でない訳でなく、マイペースなだけなのです。そして、気まぐれな訳でなく、単独で生き抜いてきたゆえの行動と習性なのではないでしょうか!

では、猫のしつけはどんな風にしたら良いのでしょうか?どんな考え方で接したら良いのでしょうか?色々な問題行動に悩む飼い主も多いと思いますが、猫に対する考え方の相違から難しくなっているだけだと思います。

では、どんな工夫が必要かお答え致しましょう、ズバリ!躾けは楽しい知恵比べであり、工夫と試行錯誤、根気と努力が飼い主には必要となってくるのです!

そう、飼い主の考え方と努力のタマモノに係ってくるのですね。そうは言っても具体的にどんな事なのでしょうか?何だか、大変な気分になってきてしまいましたか?

いえいえ、そんな事はありません!例えば、乗って欲しくない場所があれば、乗らない習慣を身に着けされるパターンを作るのです。

そもそも、猫は怒っても実に意味がない動物なのです。その場は飼い主が怒っていて恐いな、嫌だなと思うのでちょっと怯えて、すまなそうな素振りで隠れたりしますが、実はなんで怒られてしまったのか理解していない事がほとんどなのです!

特に時間が過ぎてから、クドクドとお説教しても、あれ?なんで?機嫌悪いの?って反対に思われているかもしれないのです。

猫の場合は現行犯で、その瞬間を捉えて、アクションを起こすしかありません。何かして欲しくない事をした場合はその場で、叱るのではなくて、猫をびっくりさせるのです。

びっくりさせると言うのは、大きな声を出しても良し、猫の嫌いな音を出しても良しです。そうする事により、反射的にこの行動をすると嫌な事が起きると思わせるのです。

猫に不快な思いを与えさせられたら、大成功です!賢い猫は覚えていて、これをしたら嫌な事が起きると思うと二度とやりません。

なので、現行犯でしか躾けの意味がなさない点を覚えておいて下さいね。それ以外で、クドクド、ガミガミと猫を叱ってしまうと、単なる嫌われ者になりかねませんので、注意して下さいね。

猫は人間に、依存している様に見えて、自立した動物です。猫の躾けに悩んでいるとすれば、猫本来の行動を理解して、要求を満たしてあげる事が正しい躾けに繋がると思います。楽しい根競べして下さいね。

猫とティータイム癒しのスポット猫カフェへ行ってみよう!

猫を飼っていなくとも、猫を愛でながらゆっくりとお茶を飲んで寛ぎたいと、猫好きなアナタならそんな妄想が膨らみませんか?そんな願いを叶えてくれる場所が今、密かに流行っているのはご存知ですか?その名も猫カフェです。

今や猫カフェは全国に200店舗あまり存在していますが、一番最初の猫カフェはなんと、台湾だったそうです。1998年に創業してから話題となり、日本に紹介されてから、瞬く間にその数が増えていきました。ちなみに日本の第一号店は大阪で、2004年に開業したそうです。

今では、世界各地に広がり、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、シンガポール等など、様々な国で開業され、猫カフェは世界共通の癒しスポットになっています。

猫カフェのスタイルは様々ですが、台湾では時間制ではなく、しっかり食事やスイーツが楽しめる店なのに対して、日本で多いのはドリンク付きの時間制スタイルが主流ですね。

また、様々な猫種を集めた、猫の博物館スタイルの猫カフェから、保護猫を主体として、里親を探している猫カフェやブリーダーをしながら猫カフェをしている所や犬や他の動物と一緒に営業している動物カフェなども存在します。

また、猫カフェではないけれど、猫が居る店や看板猫がいる店などは昔から存在していて、人気があります。猫が居る店は、人を引き寄せる何かがあるのでしょうか?招き猫と呼ばれるのも頷けますね。

今、日本で主流の猫カフェのシステムは時間制で飲物付きのスタイルが中心ですが、お店によっては猫のおやつ付きの所もあり、猫と仲良くなれる仕組みのカフェも多数存在します。

美味しいお茶を頂くのが目的と言うよりも、猫を観察しながら、おもちゃで遊んだり、撫でたり、時には膝に乗ってくる猫に満足したりと、猫と触れ合う事が一番の目的となっていますね。

お店によっては、細かなルールを設けている所がありますが、共通するルールは猫にストレスを与えない事です。小さなお子さんは来店出来ない店も多いですね。

なにせ、マイペースな猫の性格上、無理にお昼寝から起こされたり、抱っこされたりするのはNGなのです。ひたすらこちらが猫のご機嫌に合わせて一緒に居させて頂くと言うのが正しいかもしれません。あくまで猫店員に万全の接客を望まない様にしましょう。

最近、特に注目を浴びている猫カフェのスタイルは先ほど少し触れましたが、保護猫を主体とした猫カフェです。猫カフェを通して飼い主を探したり、譲渡会を開催しながらボランティアも集い営業している所もあります。

なので、全ての猫が人懐っこい訳でもなく、ましてや健康面や精神面でも何かしらハンデがある猫もいるので、経営側の苦労も多い事でしょう。

しかし、恵まれない猫の飼い主探しの猫カフェはとても有意義な方法だと思われます。猫カフェで人に慣れて、優しい家族に貰われて行く猫が居たら、とても嬉しい事ですよね。

そんな猫カフェには積極的に足を運び、例え里親になれずとも、お客になる事で経営面も支えられますので、ぜひ一度、遊びに行って欲しい猫カフェですね。

猫と一緒に長く居たいからと、店主がお店に連れて行った事で始まったとされる猫カフェですが、世界中に広まる猫カフェは人々を癒してくれるスポットとなっています。

猫カフェのスタイルも時代と共に変わりつつあるようですが、猫が人を癒す存在は変わらない様ですね。猫も人も幸せになれる猫カフェが増える事を願いましょう。そして、猫が苦手なアナタも一度は訪れてみてはいかがですか?猫の知らない魅力に触れられる事間違いないですよ!

猫が顔を洗うと雨が降ると言うのは迷信なの?その真実とは

猫の愛らしいしぐさの代表として、前足を舐めながら、顔をクルクルとこする姿は誰しも目にした事はあると思います。顔を洗っているの?何をしているの?と不思議なしぐさでもありますね。

猫は元々捕食動物なので、敵に気付かれない様に食べ物の匂いが付きやすい口の周りの汚れを綺麗にする為に顔を良く洗うとも言われています。

また、昔の言い伝えで、猫が顔を洗うと、雨が降るなんて言うのを聞いた事はありませんか?あれは一体どういう意味だったのでしょうか?猫に天気を当てる力があるのでしょうか?

一説には、猫はとても湿気に敏感なので、雨が降る前に湿度が上がると、それを感じ取り、その湿気を嫌い顔を洗っているのではないかと言われています。

では、なぜ?猫は湿気を嫌うのでしょうか?猫の顔を良く見た事はありますか?猫の顔には沢山センサーがあるのです!そのセンサーと言うのはヒゲですね。

一番目立つのは上唇の両側、鼻の横辺りですね。ヒゲが左右に大きく生えています。またヒゲは目の上にも頬の辺りにも、あごの下にも生えています。良く見れば、顔全体にこのヒゲと言う物が見られます。

ヒゲの根元には神経が通っていて、ヒゲを通して、様々な情報を得ているようなのです。獲物を狙って狭い隙間を通れるか、ヒゲで素早く感知したり、空気の流れを感じたり平衡感覚を保っていたりもしているのです。

つまり、この大事なセンサーが湿気で濡れてしまうと、感度が落ちてしまう事から、猫が顔を洗うと雨が降ると言われたのではないかと推測されます。

しかし、これには根拠もなく、猫は大事なヒゲが汚れれば、晴れであろうが、雨であろうが、顔を洗います。言ってみれば、年中顔を洗っています。大事なセンサーですので!

地方によっては、猫が顔を洗うと晴れるなんて言う所さえあるらしいのです。その他、猫による天気予報の、ことわざも数多くあるようです。お尻を舐めると雨とか、そわそわすると嵐とか何だかどれも頼りなさそうな予報ですね。

そもそも、猫は大事なセンサーであるヒゲを手入れしている訳ですから、事の真偽は猫にしか分からないですが、強いストレスなどを感じている時に丁寧に顔を洗い、気持ちを落ち着けているとも言われています。

衛生上の為の顔洗いから、精神面での顔洗いや猫の性格からも、この顔洗いの頻度は違ってくる様です。神経質な猫にこの顔洗いが多いとも言われています。

また、こんな言い伝えもあります。その昔、東京世田谷にある豪徳寺に飼われていた猫が、寺の前で顔を洗っていた姿を通りかかりの大名がまるで招いている様だと寺に寄った所、その後の雷雨を避けられて喜び、それが縁でその大名の菩提所となり豪徳寺は栄え、その猫が亡くなった後も手厚く供養したと言う話です。

その後はこの猫の姿を人形にした招き猫が全国に広まったと言うのです。つまり、猫が顔を洗うと雨が降るとはこんなちょっとした勘違いの言い伝えから関連付けられているのかもしれないですね。

それにしても、偶然ですし、顔を洗っていただけですよ、と猫の言い訳も聞こえてきそうですが、たまたま、顔洗っていたら、喜ばれたなら、それはそれで良しとしましょう。と言う感じでしょうか?

けれど何よりも、大事なのは猫は湿気や汚れからヒゲを守る為にお手入れしている訳なので、猫のヒゲをむやみに引っ張ったり、ましてや間違っても切らない様にしましょうね。

猫が顔を洗うのは、大事なセンサーでもあるヒゲをいつでもキレイに保ち、ピンとさせて獲物を狙ったり、素早く隙間に潜り込んだり、湿気や空気を感じ取ったりする為ですので、天気予報は猫ではなくて専門家に任せましょう!

猫の夜中の運動会の理由と猫の集会の意味とは?

猫を飼った経験がある人なら、猫の夜中の大運動会に遭遇した事があるかもしれませんね。飼い主がやっと眠りに就いたその瞬間に愛猫のやる気スイッチが入ると言うのは困りものです。

もし、まだ猫を飼ったことがない方は、猫のこんな習性がある事を知っておいた方が良いかもしれませんね。猫の夜中の大運動会はそれはもう大騒ぎなのです。

猫は名前の由来にもなっている通り、一日の大半を寝て過ごす「寝子」のはずなのに、よりによって夜中に起きて騒ぐなんて、一体どういう事なのでしょうか?

我が家の愛猫も、若かりし頃は昼間はぐっすり眠り、夜中になると大運動会をしていました。どうにか夜に寝てもらおうと、昼間にゆすり起こしたりもしましたが、全く無意味でした。

猫は知られての通り、夜行性動物と言われています。夜中に活動量が増えて騒ぐのは、夜に狩りをしていた野生の名残でもあるのでしょうか?

しかし本来猫と言うのは完全な夜型ではなく、狩りをする早朝や少し暗くなって来た頃が一日の内でも一番活動量が多くなるはずなのです。

なので、通常は朝早い時間に餌をねだられて起こされたり、夕方帰宅して忙しい時間にこれまた餌をねだられたりする方が飼い主としては困ると言うエピソードの方が多いのです。

ですから、夜中の大運動会と言うのは少し時間がずれていますよね。もし、夜中の大運動会で悩んでいる飼い主がいれば、これらの事で思い当たる節がありませんか?

昼間十分にエネルギーを発散出来ずに、飼い主をひたすら寝て待ち続けている場合などは、飼い主の帰宅でやる気スイッチがONになっている可能性があります。

エネルギーの発散と飼い主の気を引こうとする問題行動の一つになっているかもしれないですね。完全室内飼いの猫なら活動量も少ないですし、若い猫なら尚更、エネルギーが有り余っています。

完全に辞めさせる事は難しいと思いますが、多少のいたずらはあれど、少しは治まる方法があります。それはもう単純に、飼い主が寝る前などに十分に遊んであげる事です。

猫の一番喜ぶ遊びは、猫の狩猟本能を満たしてあげる遊びが一番有効です。ぜひ、狩りを見立てた遊びで十分にそのエネルギーを発散させてあげて下さい。

また、夜中にうるさいからと言って、寝室に入れないと余計にうるさく行動する事があります。猫の行動範囲も自由にし、よりストレスの無い環境を作り出してあげる事が一番です。

そうこうする内に猫も段々と落ち着いて来て、人間の生活時間に合わせて夜も静かに一緒に寝てくれるようになります。夜の大運動会は幼猫時代に多い行動です。

幼猫時代はほんの束の間ですので、飼い主は我慢して付き合ってあげて下さいね。元気が良かったあの頃がとても懐かしく愛おしい思い出になる日が必ず来ますよ。

そして、もう一つ猫の夜の行動の代表格として、猫の集会と言うのを聞いた事はありませんか?最近は完全室内飼いを推奨されているので、遭遇する事が少なくなりました。

しかし、外を自由に行き来できる猫に限っては、夜中になるといそいそと出掛けて行く姿を昔は良く見かけました。一体どこに行くのでしょうか?

まさに、猫の集会に行っているのではないでしょうか?神社の境内や公園など、猫が夜中に集まっているのを見かけた事はありませんか?

一説によると、顔見せだとも言われています。何をする訳でもなく、ただ距離感を持って座っているだけで、しばらくするとまたそれぞれに去って行くのです。

夜中の大運動会にせよ、猫の集会にせよ、猫の世界は不思議な事が沢山ありますが、猫にとっては本能に従っての行動ですから、飼い主は温かく見守るしかないですね。

魅惑のキャッツアイ!その目で猫は色を見分けられるのか?

猫目石と呼ばれる宝石があるのは知っていますか?その名もキャッツアイは様々な色合いの石の中央に細い筋が入った宝石で、丁度猫が目を細めた時の様な形をしていて、まさに猫の目その物の美しい宝石です。

また、ことわざにも「猫の目のよう」という言葉がありますが、めまぐるしく変化する様をとらえて使われています。光を捉える瞳孔が大きくなったり小さくなったりする猫の目の特徴です。

宝石の名前に使われたり、ことわざに例えられたり猫の目と言うのは、見た者の心を捉えてやまない不思議な魅力が宿っている様にさえ感じます。

暗い所でも、獲物をキャッチ出来る秘密や、暗い夜道で光る目など、猫の目は不思議な能力に満ち溢れています。猫の目の秘密を知りたくなりますね。

猫の目は一体どんな風に見えているのでしょうか?猫の視力や視野はどうなのでしょうか?また色は見分けられているのでしょうか?宝石の様な美しい目から見えている世界を覗いてみましょう。

まず、猫の目のようと例えられる様に大きくなったり小さくなったりする瞳孔について少し調べてみましょう。人間は瞳孔が丸く開閉するのに対して、猫はこの瞳孔が縦に細長く開閉します。

丸く円形に開閉するよりも、細長く開閉するほうがすばやく開閉できる事から、目に入る光の調整能力が高いそうなのです。猫の瞳孔は最小で幅1ミリほど小さくもなり、最大で幅14ミリも大きくなります。

と言う事は暗い場所でも多きく瞳孔を開ければ、わずかな光も取り込めて見える訳ですから、猫が暗闇で獲物を捕れる理由が分かりますね。

しかし、この瞳孔は自分の意思で動かせる物ではなく、光と感情に左右されるそうなので、眩しい所では細く閉じられ、興奮して見たいと感じた時などは瞳孔が大きくなるようです。

そう言えば、遊びに夢中になっている時の猫って、目がまん丸くなっていてとても可愛いですよね。気持ちの高ぶりと共に目が大きくなっているのですね。

では猫の視力とはどれくらいなのでしょうか?人間は60m位先まで見えるとすると、猫はせいぜい6m位が限界の様です。視力自体もあまり良くなくて、人間の10分の1程度と言われ、見え方は近視の様な感じだそうです。

どうして、目があまり良くないのでしょうか?それは猫の目がとても大きく透明に見える、水晶体に原因があるようです。この大きな水晶体を動かす事が難しく、つまりピンとを合わせづらい事からきているようです。

しかし、眼球を動かす能力が高い為に動体視力はとても高く、素早い獲物を捉える視力は人間よりも優るようです。小さい獲物を狙う距離感と獲物の動きに合わせた視力さえあれば十分だった為の視力なのですね。

では、猫の視野はどれくらいの範囲なのでしょうか?草食動物の様に顔の側面ではなく、顔の前面に眼球がついているので、人間の視野より少しだけ良い位で人間とほぼ変わらない視野を持っています。人間の全体視野が200度とすると、だいたい250度ほどと言われています。

では、最大の疑問となる色覚ですが、猫は色を見分けているのでしょうか?実は夜行性と言われる動物には色を見分ける細胞が少ない様なのです。

夜に活動して獲物を得るには色を見分ける必要があまりなかったからなのではないでしょうか?猫の網膜には色を見分ける細胞が人より遥かに劣っているので、人間の様に七色を見分けられないそうです。

よって、猫が見えている色とは青と黄と緑位で、赤は認識できないそうです。そもそも、猫が色を見分ける事で何か恩恵を受ける事が少ないのかもしれないですね。猫の餌に美味しそうな着色をしてもまるで意味が無い事が分かりましたね。

猫には味の違いが分かるのか?グルメな猫に聞いてみよう

猫って実はすごくグルメな動物だって知っていますか?猫は新鮮でないと食べません。香りが良くないと食べません。口当たりが良くないと食べません。温度が良くないと食べません。

そう聞いたら、猫って贅沢でグルメだと勘違いしてしまいそうですね。しかし、味覚を感じる味蕾の数が猫は800、人間は9000程と言われているので、猫の味覚は決して良くはないのです。

人間の味覚は甘い、辛い、しょっぱい、酸っぱい、苦いなどを感じ分けれますが、猫の味覚はせいぜい、しょっぱい、苦い、酸っぱい程度を感じるだけだと言うのです。

特に苦味には敏感な様子で、これは腐った肉の中に含まれるアミノ酸に対して感じるようで、肉食の猫ならではの大事なセンサーですね。

また、肉の中に豊富に含まれる、リン酸やカルボン酸に対してもとても敏感なようで、酸っぱいと言うより旨いと感じているみたいです。

そして、塩分に関してはどうやら鈍感な様なのです。塩分が強い食べ物を与えてはならないと良く聞きますが、肉の中には豊富な血液があり、この血液の中には十分な塩分が含まれているので、肉を十分に摂ってさえいれば塩分が足りていると言う事であまり発達しなかったのかもしれませんね。

さらに、甘味に関しては全く感じないか感じてもわずかだと言うデータがあるそうです。アイスや生クリームを欲しがったとするならば、どうも甘味と言うより脂肪に反応するみたいなのです。

ここまでは、猫の味覚について調べてみましたが、そもそも動物に必要な栄養素はみな違います。栄養を大切なエネルギー源にするのですから、その大切な栄養素に対する味覚を甘いと感じる様にインプットされているみたいなのです。

甘いと言う表現より、美味しいと言う表現の方が当てはまるかもしれませんね。人間は糖分を甘い、美味しいと感じますよね。より疲労感が強い時に、甘いものが欲しくなる事があると思います。では猫は何に対してそう感じているのでしょうか?

猫の最大のエネルギー源はタンパク質です。肉食動物ですので、タンパク質に含まれるアミノ酸、つまり旨み成分に強く反応しているのです。

人間が美味しく感じる物と猫が美味しく感じる物の違いが分かって来ましたね。動物にはそれぞれに必要な栄養素を美味しいと感じる物なのですね。

では、冒頭の様なわがままなグルメぶりの意味をもっと深く考えてみましょう。猫は食事を切り替えにくいと言われています。人間にも言える事ではありますが、食べ慣れない物はなかなか口にして貰えません。

そして、元々感じる味蕾が少ないとあれば旨みが際立った物しか美味しそうと感じないのかもしれませんね。そもそも味わうと言うより、ニオイで食べ物を嗅ぎ分けて食べる動物なのです。

そうなると、新鮮で少し温かく香りが漂っているもの、また飲み込む様な食事の取り方をするので、口当たりが良い物を好みます。わがままな様ですが、猫にとって必要でかつ、美味しく感じる物とはそういう物なのです。

猫は味を感じる、味蕾があまり発達しなかったおかげで、同じ物を毎日飽きずに食べてくれる利点もあります。また猫はグルーミングもしますし、子育ての時は子猫の排泄なども舐めなくてはならないので、発達させる必要がなかったのかもしれませんね。

もちろん、猫にも個体差があって、好きな物は違って来ます。最近では人が食べる物に興味を持ってしまい、欲しがる猫も多い様ですが、決して与えない様にしましょう。

人間の食事の度にせがまれてしまい、ゆっくりと食事が出来ないなんて事にもなり兼ねませんので、甘やかしは禁物ですよ。グルメな猫に仕立てるには飼い主の適切な配慮が必要と言う事ですね。

三毛猫の雄がほとんどいないと言う不思議を解き明かそう

実は!三毛猫の雄がほとんどいないってご存知ですか?良く見かける、三毛猫って実はほとんどが、雌猫なのです!その不思議を解き明かしていきましょう。

あまり、深く考えた事が無い方も多いかもしれませんが、猫を飼いたいなと思って、性別は雄が良くて、柄も三毛が良いなと思って探した方は居るかもしれませんよね?

でも、見つからなかったと思います。多分、そうそう居ないと思います。いや、見つかったなら相当、珍しいと思います。希少性で言うと、なんと3万匹に1匹の割合だそうです。そう聞いたら、どうしてなのか知りたくなりますよね。

つまり、遺伝子の世界に足を踏み込まないと、いけなくなるちょっと難しいお話になってしまいます。うまく説明出来るか、こちらが心配になって来ましたが、いってみましょう!

そもそも、猫の毛の色は遺伝子で決まります。猫でも人でも同じですね。遺伝子とは身体の設計図なのですが、まず、遺伝子ってどこにあるのでしょうか?

遺伝子は身体の中の細胞の中にヒモみたいな物があって、色素に染まるその存在が染色体と言われ、その染色体の中にDNAと言うものがあってそれがどうやら色々と遺伝を決めているらしいのです。

何だか、ややこしくなってきましたが、大丈夫ですか?つまり、三毛猫の雄が居ないのはこの染色体が関係している様です。染色体は2本が1対になった状態で存在するらしいのですが、猫の染色体は19対で38本だそうです。

性別を決める染色体は雌猫がXXで雄猫がXYになります。この組み合わせで性別が決まるとの事ですが、次に本題の毛の色ですが、茶色の毛の色を決める染色体がこのXに乗って決まります。

しかし、遺伝子の中には優性と劣性があり、遺伝情報を「出せ」の命令は優性で、「出すな」の命令は劣性となります。なので、猫の場合はこの茶色の毛に関する優性遺伝子が2つ揃う事で茶色の色が出て、劣性遺伝子が2つ揃うと茶色以外の色が出るそうです。

つまり、優性と劣性が二つ揃うと、三毛猫になると言う仕組みになります。と言う事は両方揃う為にはXの染色体が2つ必要なので、当然2つのX染色体を持つ雌猫にしか三毛が生まれないと言う事になります。

しかし!遺伝子の世界は深いのです。極まれにですが、XXYと言うXが2つ揃う雄猫が居るのだそうです。しかし、最初にお話した通り、染色体は対になっている物なので、XXYでは減数分裂出来ず、つまり2で割れませんので、正常な精子が作れず、繁殖能力が無い、雄猫になってしまうそうです。

だけど、だけれども、ちょっと待った!遺伝子の世界は不思議がいっぱいです!なんと、XXYYと言う染色体を持つ雄猫が存在すると言うではありませんか!

つまり、2で割れますね。分裂出来ますね!生殖能力を持った三毛の雄猫の誕生です。もうこうなると、何が常識で何が不思議なのか分からなくなりますが、そう言う事も稀にあるそうです。

三毛猫の雄はその昔、あまりに珍しいので、漁師が航海の守り神として船に乗せていたそうです。また、南極越冬隊が航海の安全の為に三毛猫の雄の「タケシ」と言う猫を一緒に連れて行ったエピソードもあるそうです。

しかし、生命とは不思議な物です。刻まれた遺伝子によって受け継がれて行くものですが、突然変異と言う事が起こって、今までの常識とは違う事が起こる事もあるのですから、この先もっともっと不思議な模様の猫が生まれて来るかもしれませんね。

けれど、出会いはいずれも奇跡なのですから、どんな毛色でも性別でも、あなたにとっては特別な存在になるのではないでしょうか?

猫と人間はいつからのお付き合いなのか?その歴史を知ろう

現代での猫の役割は、人間にとって愛玩動物として、癒しの対象となっていますね。猫との暮らしは忙しい日々に活力と潤いを与えてくれるでしょう。

では、ずっと昔の時代はどうだったのでしょうか?猫はいつから人間と共に暮らし始めたのでしょうか?今では、野生の猫と言うのは絶滅の危機が迫っているとも言われています。

ですので、猫自体がほぼ、人間によってコントロールされ、人間と寄り添う事で生き永らえているとも言えるのではないでしょうか?そんな猫と人間との関わりの歴史を振り返ってみましょう。

そもそも、農耕によって穀物を作りだした時代にネズミからこの大事な穀物を守る為に、猫を飼い出したのが始まりだと言われています。

可愛いからでは無くて、ネズミを退治してくれる、いわゆる番猫ですね。また、飼い始めたのではなくて、穀物倉庫のネズミを食べる為に逆に住み着いたのかもしれませんね。

どちらにせよ、人間との関わりはこの野生のリビアヤマネコが家畜化したのが始まりとされていて、約5千年前の古代エジプト時代とされています。

リビアヤマネコは今もアフリカ大陸やアラビア半島に住んでいて、今の猫種で言うと、アビシニアンに似ていて、スマートで人懐っこい可愛らしい猫です。

昔から大きさもさほど変わらなかった様なので、当時から家畜として飼う事も、共存する事も人間にとって都合の良い動物だったみたいですね。

しかし、もっとずっと古くから実は猫と暮らしていたのではないかと言う事実があります。紀元前8000年、古代エジプトで新石器時代と言われる、約9500年前の地中海キプロス島の遺跡から人骨と共に埋葬された猫の骨が見つかっています。

古代エジプトで猫は、太陽神ラ―の化身として崇められたり、また受胎と豊穣の神バステトとしても神格化されていたので、人骨の側で見つかると言うのは何かの宗教儀式の流れかもしれないですね。その時代の猫の地位はとても高く、国外持ち出しも禁止されていたのです。

しかし、その後貿易が盛んになる頃、商人が船で世界へ渡る際に、やはり大事な積み荷をネズミなどから守る為に、猫を船に乗せて行った事から、世界に広まっていきました。

では、日本にはいつ頃どんな形で猫が渡って来たのでしょうか?そもそも、飛鳥時代の仏教伝来に伴い、大事な書物を守る為に、一緒に渡って来たとされる話があります。

しかしそれよりも前、長崎にある弥生時代のカラカミ遺跡と言う所から猫の骨が見つかっているのです。その頃は稲作農耕の伝来に伴い、ブタやニワトリなども現れたので、もしかしたら猫も一緒に来たのかもしれませんね。

しかし、猫の存在が明確になり書物などの記述に現れる様になったのは平安時代からであるようです。この頃からすでに、愛玩動物として可愛がられていたらしく、源氏物語や枕草子にも登場していました。

日本ではその後も猫は比較的大事に扱われて来た様ですが、世界に渡った猫の中には、迫害を受けていた猫もいるのです。

中世ヨーロッパでは、魔女の手先として猫も迫害を受けていました。忠誠心が薄く、夜行性で、暗闇で光る目が魔女を連想させたのでしょうか?またその中でも、黒猫は不吉な象徴とされていたのです。

しかし、ネズミが媒介するペストが流行すると、猫がやはり活躍し、それと共に、魔女に対する偏見も減り、ペットとして大事にされる様になって行ったそうです。

猫の長い歴史を振り返ると、可愛がられたり、頼りにされたり、迫害されたりと様々な扱いを受けて来ました。けれど猫はこれからも、ペットとして愛され、人と寄り添い、癒しを与えてくれる可愛い存在であり続けて欲しいと願わずにはいられませんね。